アンケートを取ってみたら,一番人気の無いアルバムじゃないかな?
ネットを散策してみても,あんまりレビューされてるのを見たことがありません
でも,曲自体はどれも良いなと感じてました
プログレ色が希薄でポップなアレンジの曲が多いのですが,Heroesなんか大好きでしたし,No Easy Answerは,自分の結婚式で流したりもしました
ただ,困惑したのが,インナー記載のクレジットでした
曲ごとに演奏者が,まちまちで,いったい誰が正式メンバーで,誰がゲストなのか,全くわかりませんでした
「?」といった気分でしたが,当時の私は,Peter Bardensの名前を見つけて,脳天気に,はしゃいでました。
でも,何より気になったのが,(感覚的なことで,申し訳無いのですが),アルバムとしてのまとまりの悪さで した
最初に言ったように,個々の曲はどれも素敵なのですが,アルバム全体としてみたとき,どこか焦点がしぼれて いない,散漫な印象を受けました
聴き通した後,何となくスッキリしないというか,吹っ切れないというか,,,,
まあ,曲ごとに奏者も違うし,しょうがないかなぁって,無理やり納得することにしてました
今となれば,全てに合点がいくのですが,当時の僕は,大好きなバンドが,既に死に体になっていたことなど, 知る由も無く,困惑した気持ちのごまかし方に思い悩んでいました
レコーディングに当たって,新しいメンバーを集めてバンドを立て直し,アルバム・コンセプトを練り, 曲をつくりあげるそういう意欲も失せていたんでしょうね
やはり,Wardの離脱は,Andy Latimerにとって辛い経験だったのでしょう
歌詞なんかも,冒頭のNo Easy Answerからして,目標を見失った彼自身の心境の独白でしょうし,Manicに至っては,当時のWardのことそのまんま,演奏もちょっとヤケクソ気味かなぁ
それだけに,楽しそうにPeteと演ってるSasquatch には,ほっとさせられます
The Single Factor
ちょっと苦い思いが重なる鬼子的アルバムではありますが,Camelの歴史を語る時,忘れることのできない 一枚かと思います
機会がありましたら,是非,お聴き頂ければ嬉しいです