2024年4月29日月曜日

An Outcast of the Islandsについて、その2


Colin Bassの1stソロアルバム「An Outcast of the Islands」は、Joseph Conradの同名小説の純粋なコンセプト・アルバムではなく、Colin Bass自身の二つのエピソードを交えての独自の物語であることが、再発盤CDのジャケ裏に記載されています。

とは言え、Conradの小説にインスパイアされた部分も多々あるようなので、以下、角川文庫版を元に、ざっくり小説のあらすじをご紹介します。

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■ あらすじ

・主人公のウィレムスはオランダ人で、17歳の時に英国人のリンガードと出会った。リンガードは自身の船フラッシュ号の船長で東南アジアで交易を行い、「ラジャ・ラウト」(マレー語で海の王)と称されるほどの成功をおさめていた。リンガードは、利発なウィレムスを気に入り、航海に同行させた。

・リンガードは、インドネシアのマカッサルにある貿易会社の職をウィレムスに斡旋した。ウィレムスは才覚を発揮し、違法な取引も含め大きな成果をあげたことから、ヒューディング社長の腹心の部下となり、30歳の現在は羽振りの良い生活をしていた。家族はポルトガル人の血を引く妻ジョアンナと息子一人だが、ウィレムスは、ジョアンナの実家ダ・スザ家も養っており、成功者を気取る彼は、妻や周囲の人々へ横柄な態度をとっていた。

・ウィレムスは会社の金を横領していたが、穴を埋める前にそのことが発覚し、家族と逃亡を考える。しかし妻のジョアンナは彼を拒絶し罵倒する。ウィレムスは自尊心を打ち砕かれ自殺を考える。

・折よくマカッサルにフラッシュ号が寄港し、ウィレムスはリンガードと再会する。リンガードの情報収集により、横領の発覚がウィレムスのことを良く思わない社員やダ・スザ家の義弟の讒言に端を発したこと、さらには妻ジョアンナは、実はヒューディング社長の娘であり、知らずにダ・スザ家の面倒を肩代わりさせられていたことを聞かされ激昂する。リンガード船長はウィレムスを諫め、ザンビル島のとある川辺にある交易拠点へ身を隠すことを提案する。

・秘密の航路を知るリンガードは、この地域との交易を独占しており、巨万の富を得ていた。また、リンガードは、海賊ラカンバの侵攻を撃退したことで酋長パタローロを手なづけ、地域の実権を手にしていた。リンガードの命を受けて交易拠点を管理しているのは、娘婿のオルマイヤであった。リンガードはウィレムスをオルマイヤに託しフラッシュ号で航海に出る。リンガードの後継者を自負するオルマイヤは、リンガードと懇意なウィレムスを疎ましく思い、二人は反目する。オルマイヤ邸に居づらくなったウィレムスは、サンビル島を散策して時間を過ごすようになる。

・ある日ウィレムスは海賊オマルの娘アイサに出会い、美しい彼女に夢中となる。アイサは白人のウィレムスを警戒するが、言葉が十分には通じないにもかかわらず、徐々に二人の距離は縮まっていった。ウィレムスはオルマイヤ邸を出て、オマルの世話をするアイサの元で暮らすことを決意する。

・アイサの父オマルはマレイの海賊で勇名を馳せたが、白人との戦いで息子と部下を失い、自身も半死半生となり失明した。その後、スペインの海賊掃討から逃れるため、部下のババラッチの手配でこの地域に隠れ住み、パタローロ酋長の情けを受け娘アイサと細々と暮らしていた。一方、野心家で狡猾なババラッチは、ラカンバやリンガードの商敵アブダラに接近し、覇権を白人から奪い返す機会を窺っていた。

・ウィレムスとアイサの関係を知ったババラッチは、これを利用してウィレムスを操り、秘密の航路情報をアブダラへ教えるよう画策する。ババラッチの手配でウィレムスはアブダラとの会談を持ち、金と引き換えで航路を教えることで合意する。

・その晩のこと、白人への憎しみが強いオマルはウィレムスを殺そうとするが、アイサがこれを遮り、激しい格闘の末に父オマルを殺害する。この地に居場所はないと考えたウィレムスは、アブダラの船の案内役を終えたらアイサと二人でザンビルを出ることを決意する。

・ウィレムスの案内でアブダラの帆船が入港すると、暴動が起きて地域は無政府状態となる。オルマイヤも暴徒から襲撃を受ける。襲撃に加わったウィレムスとアイサは、オルマイヤをハンモックに縛りあげ罵倒した。以後、地域の実権はラカンバが握り、交易の主役はアブダラがリンガードにとって替わった。

・リンガードがウィレムスの妻ジョアンナと息子を連れて交易拠点に戻って来た。オルマイヤは、ウィレムスの裏切りをリンガードに報告するとともに、リンガードの帰還の遅れを責めた。リンガードが遅くなったのは、フラッシュ号の遭難が原因であった。船を失ったリンガードは交易を諦めるが、今後は川上で産出する砂金ビジネスに取り組むことをオルマイヤに伝える。

・リンガードはウィレムスを殺すつもりは無かったが、何らかの決着をつけるべく彼の元へ向かう。オマルの亡骸に付き添っていたババラッチは、ウィレムスを探す人の声を聞きつけ、リンガードを出迎える。ババラッチは自身の身の上話などを長々と話し続け、あれこれリンガードを挑発した上で、傍のウィレムスの居宅を指し示した。リンガードはアイサを見つけウィレムスの居場所を尋ねるが、彼女のウィレムスへの思いと激しい言葉に圧倒される。そこへウィレムスが現れ、アイサの激情を持て余す自分を彼女から引き離し連れ帰るよう懇願する。裏切りを詫びるでもなく、しかも全てに依存的なウィレムスに失望したリンガードは、殺す価値もないと見捨てて去っていく。アイサは満足するが、ウィレムスは自分の命運は尽きたと思い悲嘆に暮れる。ウィレムスはリンガードからの食料の施しで食いつなぎ無為に過ごす。

・自分を陥れたウィレムスの生存を知り、オルマイヤは落胆する。オルマイヤは一計を案じ、ウィレムスに未練があるジョアンナをアイサと対峙させるべく、船と案内人を手配してウィレムスの住まいへ向かわせる。アイサは、ジョアンナと息子の姿を目にし、ウィレムスに妻子がいたことを知る。自分とジョアンナとの間でどっちつかずのウィレムスの姿を目の当たりにして、全てをウィレムスに賭けていたアイサは半狂乱となる。「殺せ! 殺せ!」と囁く父オマルの声が聞こえ、アイサはウィレムスを銃で撃ち殺す。

・数年後、ザンビルでの一件に関わった人々の顛末を、何者かにオルマイヤが語るところで物語は終わる。(ラカンバはサルタンに、ババラッチは総務局長になっていた。リンガードは砂金採掘の後ヨーロッパで行方不明となった。)

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■ 補足

1 この小説は、主人公のウィレムスだけでなく、様々な登場人物の視点で物語が綴られており、同じ事案が異なる人物から語られたり、セクション間で時間が合前後する部分が出てきたりしています。このため、小説上では、私が書いた「あらすじ」の順番通りには展開していない部分があります。

2 オルマイヤは、Joseph Conradの処女作「Almayer’s Folly」にも登場していますが、何とConradが1887年にボルネオで出会った実在の人物とのことです。手持ちのConradの伝記に次のようにあります。「ボルネオのベラウ川を航行中のことであった。彼は、最初の小説『オールメイヤーの阿房宮』の、実に哀れで間抜けな主人公をうむきっかけとなる男と出会っている。」(Chris Fletcher著「大英図書館 シリーズ 作家の生涯 ジョウゼフ・コンラッド」 P44)

3 オマルとラカンバ、二人の「海賊」の首領が登場しますが、この地域の海洋生活者のありようとして決して特殊な人々ではないようです。私の手持ちの書籍に次のような記述があります。「海賊は、同時に漁民であり交易商人であった。かれらは生業が不振になれば、海賊業にいそしむ以外になかった。ヨーロッパ植民地主義者がこの地域に多くの海賊を発見するのは、かれら自身の交易独占政策が発生させた結果を、それと気づかず眺めたにすぎない。かれらは、この土地の正当な抵抗者を身勝手にも海賊と呼んだのである。」(鶴見良行著「マラッカ物語」 P101)

4 他方、リンガード船長は、この地域との交易で巨万の富を得た強き成功者として描かれますが、やはり少々割り引いて評価する必要があるようです。同じく前出の書籍には、「帆船時代には、商船さえも武装しており、隙あらば相手を襲った。西洋の進出者は、しばしばアジアの海洋民を海賊と非難したが、かれらもまた同様の行為を犯していた。」(P96)とあります。リンガードと戦ったオマルやババラッチの激しい敵愾心は、推して知るべしでしょう。

5 映画版の「文化果つるところ「Outcast of the Islands)」は、リンガードがウィレムスを見捨てて去っていくところで終わります。

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■ とりとめない感想

1 英語を母国語としないConradに原因があるのか、それとも訳者のせいなのか私には分かりませんが、文章に屋上屋を重ねるようなまわりくどさがあり、少々読みづらく感じます。ただ、東南アジアの風景描写や対峙する人物の緊迫した感情表現にはこれがマッチしていて、異様で生々しい迫力があります。

2 主人公のウィレムスですが、利己的で虚栄心が強い一方で依存的で、ありえない誤った選択をし続け破滅のゴールへ突き進みます。作者の書きぶりも批判的で容赦ありません。とにかく最後まで共感も感情移入もできない破滅的な主人公です。現代的なリアリズムではなく、作者の思考実験的な人間関係物語なのかなと思ったりします。

3 白人の登場人物が現地の人々に対して侮蔑的言葉を発する場面が多数あります。まあ、清少納言も「にげなきもの 下衆の家に雪の降りたる」と書いてますし、時代的制約と割り切るべきなのかもしれませんが、読んでいて何とも嫌な気分にさせられます。白人から地域の実権を奪い返して物語が終わるので、個人的には良しとしています。

4 作者のJoseph Conradは、英国籍を取得したポーランド人です。当時は、ロシア、プロイセン、オーストリアといった列強に蹂躙され故国ポーランドは消滅しており、彼の父親も抵抗運動に身を投じていたといいます。物語上での西欧人と現地の人々との対立構造が、当時のポーランド人のありようと重なるように思えました。

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次回は、Colin Bassのアルバム自体について書いてみます。


2024年4月21日日曜日

COLIN BASS & DANIEL BIROの新作が予約開始されているの知らんかった

1stソロの掘り下げしてて新作に気づかないとは不覚。しかもAndrew Latimerがゲスト参加とは !

=> 元記事はColin Bassのオフィシャル・サイト



2024年4月20日土曜日

An Outcast of the Islands (1998年) / Colin Bassについて、その1

サイトをHTMLファイルからWordpress化した際に、Colin Bassに関する記事が未移行になっていました。
昨年、再構築に向けて、いろいろと試みを始めるも頓挫しておりました。
とは言え、まとまった記事にならないまでも、集めた資料を紹介する形で、こちら(Camelogue)へざっくりアップしていきたいと思います。

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まずは、1998年の1stソロ作の「An Outcast of the Islands」について。


とにく目を引くのがアルバム・タイトル。ポーランド出身の英国作家Joseph Conradが1896年に発表した小説と同名ですが、この小説に加えて、Colin Bass自身の二つの経験談を交えた独自の内容となっています。また、ポーランドでの録音ということもあって、現地の奏者が多数参加しています。

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■小説「An Outcast of the Islands」※写真左2冊

手始めに小説「An Outcast of the Islands」を読んでみることにしましたが、邦訳本は絶版のようでして、古書を捜索。角川文庫で「文化果つるところ」のタイトルで出版された古本をゲットしましたが、奥付けを見ると初版が昭和28年とありビックリ。一応、平成2年版で状態も良かったのですが、翻訳の古るめかしい言い回しが独特で、破滅的なストーリー展開と相まって、少々読み進めるのに難儀しました。
植民地主義時代のインドネシアを舞台に、様々な国の人が登場しますが、ストーリーについては、次回に紹介と言うことで御容赦ください。
ところでこの角川文庫版ですが、巻末解説文に後述の映画に合わせて企画された旨の記載があり、巻頭には映像写真もついていました。戦後間もなくから「角川商法」があったのだと、二度ビックリ。

映画「Outcast of the Islands」※写真中央
タイトルが「Outcast of the Islands」と、何故か定冠詞が無くなっています。また、小説の終盤部分がカットされているほか、主要人物のアイサが、海賊の娘ではなく酋長の娘となっているほか、序盤の舞台がマカッサルでなくシンガポールになっている等々、若干設定が異なる部分がありますが、原作の雰囲気はよく捉えていると思います。
DVDケースの記載を見ると、邦題は角川文庫版の小説と同じ「文化果つるところ」となっており、全編ロケ撮影された意欲作で、英国アカデーミー賞作品賞にノミネートされたとあります。

■「大英図書館 シリーズ 作家の生涯 ジョウゼフ・コンラッド」※写真右
Joseph Conradは、映画「地獄の黙示録」の原作者というくらいしか知識がないので、伝記・資料集を購入してみました。
1857年生まれですので、ロシア、プロイセン、オーストリアによる第三次分割・ポーランド消滅(1795年)後の出生。第一次世界大戦でのドイツ敗北を受けてのポーランド復活後に、1924年66歳で亡くなっています。
若くして父母を亡くしますが、伯父の支援を受け生活することとなります。見習い船員になるものの、破天荒な生活ぶりだったようで、密輸で一儲けしたり、遊びで散財した上ピストル自殺未遂とエピソードには事欠かない状況だったようです。彼を諫める叔父からの手紙が多数残っているそうです。
心を入れ替え航海士の資格を取ったConradは、英国に亡命し、28歳で船長資格を取得します。世界中を航海して回りますが、1895年37歳で処女作「Almayer's Folly」を発表。「An Outcast of the Islands」は第二作ということで、こちらも最初期の作品ということになります。
海洋小説家として有名となったJoseph Conradですが、船員時代の実体験をちゃっかり拝借しており、「文化果つるところ」での破滅的な主人公とその育ての親であるリンガード船長との関係性も、Conradと叔父に雛形があるように思われます。

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■「物語 ポーランドの歴史」(中公新書、渡辺克義 著)※写真上段

Joseph Conradの伝記を読んではみたものの、私が明確にイメージできるポーランド史は連帯のワレサ議長以降なものでして、細かい部分が読み解けずフラストレーションが溜まってしまいました。
というわけで、駆け足で激動のポーランド史を学習したく通史を購入。選定理由は「薄いこと」だったのですが、高校日本史選択の私にはこれが正解。入門書として工夫が凝らされており、各章末にあるコラム、とりわけポーランド映画に関するものが興味深かったので、いくつかDVDを購入して、一人ポーランド映画祭してみました。
※写真下段左から、「地下水道」(1957年)、「灰とダイヤモンド」(1958年)、「夜行列車」(1959年)、「EO」(2022年)

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■「東欧ジャズ・レコード旅のしおり」(カンパニー社、岡島豊樹 著)※写真上段左
映画に疎い私ですがポーランド映画とジャズに深いつながりがあることくらいは、(なんとなく)知っています。でもって、ポーランドを筆頭に東欧6カ国毎のジャズの歴史と名盤を紹介したこちらの書籍を購入してみました。
おいおい、Colin Bassから脱線してるじゃないかと言うなかれ。Polish Jazzの巨匠の一人に、Wojciech Karolakなるオルガン奏者がいるのですが、「An Outcast of the Islands」にゲスト参加いただいています。
「東欧ジャズ・レコード旅のしおり」でもレジェンドの一人として記載が割かれており、巻末の索引にあるKarolak, Wojciechの項には、14ものページが記載されていました。
しかし、今の若い人たちには想像もつかないかもしれませんが、冷戦時の社会主義政権下でアメリカの音楽やってた人たちって凄い。脱帽です。

※写真上段中央は、1977年~2010年にかけてのポーランド放送での録音をセレクトした「Polish Radio Jazz Archives Vol.34」。写真上段右は、Wojciech Karolakを含む4人編成Polish Jazz Quartetのセルフ・タイトル作品で1964年作。写真下段はポーランド映画で使用されたJAZZ作品のコンピ盤「Jazz in Polish Cinema」で豪華CD4枚組。Wojciech Karolakは、1957年のドキュメンタリー映画「Jazz Camping」での演奏に参加しており、テナー・サックスを披露している。ちなみにこのコンピ盤には前出の映画「夜行列車」の挿入曲も収録されている。

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■「ポーランド音楽史」(雄山閣、田村進 著)
ポピュラー・ミュージックについての記載があるかもと思い買いましたが、ポーランドにおける中世以降の芸術音楽と民族音楽を扱ったアカデミックな論文でした。
ただ、「音楽史」と謳いながらも、歴史・社会背景についての記載が多く、ポーランド史の副読本として楽しく読めました。とりわけポーランド消滅後、ロマン主義期の音楽家たちについての記述に心を動かされました。思わず、数少ない私のクラシック音楽棚からポロネーズ集のレコードを出し聞き直すことに。
その他、印象的だったのが「強制収容所の音楽」の章。悲惨で悲劇的な記述は、正直、読むのが辛かった。ポーランド史において、音楽がいかに重要な地位を占めていたかがわかる好著と思いますが、社会主義政権下以降の記述にあたっては、芸術音楽と民衆の乖離が際立ち、複雑な心境になりました。


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■「マラッカ物語」(時事通信社、鶴見良行 著)
話を再び「An Outcast of the Islands」に戻しますが、19世紀東南アジアの状況について知識がなく、小説の内容や叙述に今一つリアリティーを感じることができなかったりしました。ネットで物色して格好の古本を発見し、即ゲット。
「マラッカ物語」とありますが「小説」ではなく、マレー半島からインドネシアと、広くマラッカ周辺の海と島を巡る地域の歴史・社会を分析・記述した学術的な書物です。
小説「An Outcast of the Islands」では、現地の人々と西欧諸国人との確執を背景に、様々な人間模様が描かれますが、帝国主義的な歴史背景、植民地経営による収奪などについて、イメージを深めることができました。また、小説に出てくる「海賊」や「砂金の鉱床」などは、現代の私たちには絵空事に思えますが、この地の海洋生活者の様態や産出物のリストを見ると、当時の読者にとっては、エキゾチックではあってもリアルな現実だったことがわかります。

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最初に申し上げたように、まとまりのない文章となりましたが、ご容赦ください。
なお、第二回は、小説「An Outcast of the Islands」のストーリー、第三回では、Colin Bassのアルバム「An Outcast of the Islands」について書き綴る予定にしています。


2024年4月17日水曜日

Highproject

HighprojectなるスウェーデンのバンドのCDを購入しました。

元々はカバー・バンドだったようですが,2021年に現体制となり、このアルバムは,昨年、2023年の作品とのこと。4曲目に,Rhayader Goes to Townのカバーを収録しています。






2023年12月13日水曜日

Moonmadness Vinyl

Camelのボックス・セットに併せての企画なのか,華々しく「オリジナル・マスターテープからのリマスター」と謳った新品レコードが発売されてます。

音質面での期待はしてないのですが、物見遊山のつもりでMoonmadnessだけ購入しました。

ジャケットの色味が薄いうえに、エンボス加工がされておらず残念です。

ところで、MADE IN CZECH REPUBLICとシールが貼られてますが、コチラかな?






2023年12月3日日曜日

Gone Are The Songs Of Yesterday

 1つ前の投稿で映画Universal Soldierの挿入歌について紹介しましたが、この記事作成に当たって参考としたのが、2021年に出されたPhillip Goodhand-Taitの初期4作品を収めたボックス・セット「Gone Are The Songs Of Yesterday」です。

Phillip Goodhand-Taitのアルバムは概ね所有済みなのですが、こちらのボックス・セットには、彼が映画Universal Soldier用に作成した3曲がボーナス・トラックとして収録されているとのことで、このほどゲットして見ました。

びっくりしたのがブックレットでして、かなりのスペースを割いて、1971年ごろバックを務めたBrewの3人,とりわけAndy Latimerのことが書かれていました。ざっくり要約すると、Andy Latimerはライブで際立ったソロ演奏を行うなどし、Phillip Goodhand-Taitのそれまでの作風に変化をもたらした...みたいな感じでしょうか。

落ち着いたら、整理してサイトの方にも追記して行きたいと考えています。




2023年12月2日土曜日

Universal Soldier PART 2

 ざっくりUniversal SoldierのDVD見ました。←正しくは聴きました。

1. 空港 ((00:01:05〜)

冒頭の空港のシーンで、Phillip Goodhand-Tait の1stアルバム「Reheasal」中の曲「One Roard」が流れます。哀感漂う静かなボーカル曲です。

2.赤いトラック (00:23:05〜)

酒場と輸送場面で、アルバム未収録曲の「Motorways and Parking Bays」が流れます。ボーカルもありますが、ひたすら続くファンキーなリフが印象的です。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。














3. 黒いトラック (00:26:20〜)

黒いトラックでの輸送場面で、アルバム未収録曲の「Oh Ryker」が流れます。こちらもファンキーでノリの良いボーカル曲です。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。

4. 引き続き輸送シーン (00:29:20〜)

2ndアルバム「 I Think I'll Write A Song」から同名曲が挿入されています。軽快なタッチの曲で、ちょっとシーンにそぐわないような気もします。

5. カフェで食事 (00:33:40〜)

主人公が何か軽食をつまんでいます。2ndアルバムから「Cold Night」がバックに流れます。しみじみとした良い曲です。

6. 街を歩く (00:39:10〜)

車中から衛兵を眺める主人公。車を降りて街を歩いて行きます。前の曲のインスト・バージョンが流れます。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。

7. 再び輸送シーン (00:54:20〜)

鳥が舞う場面で画面転換。再び輸送シーンですが港に到着したようです。音楽は再度「One Roard」です。

7. コンサート会場 (00:57:50〜)

場面は屋外のコンサート会場。音楽は再度「Motorways and Parking Bays」です。

8. 女と二人で (01:04:50〜)
女と二人で過ごしています。音楽は2ndアルバムから「Drink in the Sunshine」。物悲しいピアノのイントロから始まる悲劇の終焉を予感させるようなボーカル曲です。

9. エンディング
仲間と揉めた後で銃声が鳴り響きます。エンドロールにPhillip Goodhand-Taitがクレジットされています。

ちょっとショックだったのですが,このUniversal Soldierって、YouTubeに上がってるのですね。まあいいか。


以下は、主演のGeorge Lazenbyのサイトにあったラフ・ストーリーです。

Ryker (Lazenby), a former mercenary, comes out of retirement to take part in the overthrow of an African dictator. He travels to London to meet former war comrade Jesse Jones (Ben Carruthers), and his associates Freddy Bradshaw (Robin Hunter) and Temple Smith (Alan Barnes). After helping fellow mercenaries test and ship weapons to South Africa, Ryker begins to have ethical concerns about his involvement. He eventually distances himself from the others, and rents a flat in London. He falls into hippie culture, and begins dating a girl named Chrissie (Chrissie Townson).

Jesse tracks down Ryker. Explaining that the operation is not producing the profits he expected, he tries to convince Ryker to return. Ryker declines, but develops a plan with Jesse to thwart the operation and take the money for themselves. They succeed and escape with Bradshaw’s car. A weapons dealer named Rawlings (Edward Judd) pursues them.

Jesse discovers that their “take” is somewhat less than the amount of cash they supposedly embezzled. Ryker reveals that his real plan was to sabotage the gun running operation, not to take all the money. Jesse assaults Ryker; Ryker, now a pacifist, refuses to defend himself. Ryker is eventually forced to break Jesse’s ankle to end his assault. As Ryker bundles Jesse into a car to seek medical treatment, Rawlings shoots them down with rifle fire.

2023年11月28日火曜日

Universal Soldier

 Phillip Goodhand-Taitの1971年作「I Think I'll Write a Song」のバックをBrewのメンツが務めたことは御承知かと思いますが、このアルバムがCD化された際のライナーノートに、同1971年の映画「Universal Soldier」の挿入歌として3曲が使われたとの記載がありました。

ずっと気になっていたのですが、先般ネットでDVDを発見し、昨日ブツが届きました。

英国取寄せなので字幕も無くPAL形式、今日時間が取れればパソコンで観てみます。

Wikipediaによると、元傭兵が武器密輸を巡るトラブルに巻き込まれるお話らしいですが、私の語学力ではまず理解不能かなと...まあ、主目的は音楽の確認ですので、のんびり観てみます。

なお、映画タイトルは、 Buffy Sainte-Marieの同名プロテスト・ソングに由来するとのことで、こちらもWiki情報。






2023年11月15日水曜日

Lights are Changing (2002年)/Mary Lou Lord

NirvanaのKurt Cobainとも交流があったという女性シンガー・ソング・ライター、Mary Lou Lordのベスト・アルバムを入手しました。

日本のインディーズ・レーベル(Aozora Records)からの発売で、可愛いイラストの紙ジャケに加えて、詳しい解説や歌詞、訳詞まで記載されたライナーノーツが添付といった豪華な仕様です。

シンプルだけどちょっとおしゃれで軽快なフォーク・タッチな曲調で、結構、気に入っています。

Bevies FrondのNick SalomanとAndy Wardがバックに参加した曲も収録されており、ジャケット内側には、他の奏者とともに、Andy Wardの名前も記載されていました。








下写真は、Andy Wardが参加した元アルバムMartian Saints! (1996年)です。ジャケ裏に、Andy WardらへのThanks toクレジットがあります。




2023年11月10日金曜日

Colin Bassブーム

Laughing StockのCD購入をきっかけに、何年ぶりかで個人的なColin Bassブームが再燃してます。他の作品についても聞き直し、感想くらい書いてみようかなと思っています。

ただ、写真のとおり手持ち音源はソロ作がメインで、キャリア初期のバンドや3 Mustaphas 3モノは追い切れておらず、何となく肩身が狭い思いをしていました。このため、私のサイトをWordPressへ移行した際には、Related AlbumsのコーナーへのColin Bass絡みの音源掲載を保留していました。 m(,_,)m

当初は、ClancyのLP2枚がCD化されたらコーナー復活をと思っていたのですが、長らくその気配もなく、はてさてどうしたものかと思案に暮れています。